百科事典ブリタニカ、完全ネット移行

 244年の伝統を誇る英語の百科事典「エンサイクロペディア・ブリタニカ」が書籍版の歴史に幕を下ろし、インターネットを通じた電子版に全面的に移行することになりました。

 アメリカ国内での販売部数は、ピークの1990年は120000部でしたが、2010年版は8000部と1/15にまで落ち込んでいました。書籍版売り上げ低迷の最大の理由は、インターネット百科事典「ウィキペディア」などの普及にあるとされています。しかし、それ以前から百科事典自体が売れなくなっていましたし、ブリタニカもCD版など電子化が進んでいました。

 ブリタニカ百科事典は、1768年からエディンバラでアンドルー・ベル、コリン・マックファーカー、ウィリアム・スメリが共同で100分冊を週刊で発行したのが始まりです。第10版は丸善とのタイアップで日本にも輸入され、大英百科全書として紹介され、伊藤博文、後藤新平、新渡戸稲造、徳富健次郎、犬養毅など各界の著名人が買い求めたといいます。
 1901年以降はアメリカ合衆国で発行され、現在に至るまで15版が跛行されてきましたが、全32巻の2010年版(1395ドル=約11万7千円)が最後となります。